過払い金Q&A
どのくらいの長さの取引があれば過払い金は発生しますか?
過払い金が発生するかどうかは、単純に取引の長さだけでは決まらず、取引内容により差が生じます。したがって、何年以上取引があれば必ず過払い金が発生すると断定はできません。しかし、一般的には6年程度の取引があれば過払い金が発生している可能性があります。やはり、過払い金が発生しているかどうかを正確に知るには、貸金業者から取引履歴を取り寄せて利息制限法で引直計算をしてみる必要があります。
過払い金というのはどれくらいの金額を回収できるものなのでしょうか?
個々の利用状況によって大きく差がでますので一概に言えません。古くからの取引があるので、過払い金があると予想していても、直近に大口での借り増しをしていたりすると、過払い金が発生していない場合もあります。逆に、解決事例にもあるように、数百万の負債を抱え自己破産を前提に相談された方でも、逆に数百万円以上の過払い金があった方もいます。過払い金があるのではないかとお考えの方は、まずは、ご相談していただく必要があると思います。
自分は法人の代表者ですが、 法人が借入れ返済をしていた場合、法人として過払い金の返還請求ができるのですか?
できます。中小企業の場合で多いのは、手形のジャンプを繰り返す方法で貸し付ける商工ローンとの取引です。このような場合、数百万円を借り、それ以上を返すという取引を繰り返すので、数百万円の過払い金が回収できることも少なくありません。
過払い金返還請求の依頼をするとどれくらい時間がかかるものでしょうか?
まず、取引履歴の開示期間が2ヶ月程度はかかるのが普通です。長期の取引機関がある場合、サラ金業者側は履歴開示を渋るので、もっと時間がかかることが多いです。
その後、引き直し計算に基づき、過払い金返還請求をなしますが、対応は業者によってまちまちです。訴訟外の交渉により返還を受ける場合には、返還請求後に早くて2ヶ月程度で済む場合もあります。
ただ、返還訴訟を提起する場合には、裁判期日が月に1度しか指定されないため、通常は提訴から回収までに短くても4ヶ月位はかかります。具体的には、訴状提出後、第1回期日が1ヶ月程度先の日時で指定されます。そして、第1回期日は、被告側(貸金業者側)が答弁書提出によって、欠席することが認められるので、この日には被告側代理人は出廷しません。実際に被告側代理人が裁判所に出廷するのは、さらに1ヶ月以上先に指定される第2回期日ということになります。また、裁判上で和解した場合でも、現実に過払金が振込送金されるのは、通常は和解成立日から1ヶ月以上先です。そのため、裁判上で和解し、過払金が返還されるまでには、提訴から4ヶ月程度はかかってしまうことが多いです。
また、同一の貸金業者に対して、過払い金を有する複数の原告が集団で訴訟を提訴する方式の場合、訴訟実費が安くなるメリットがある反面、原告側の足並みをそろえた解決のために、一般的にいって単独訴訟よりも長期の時間を要します。
過払い金回収には絶対に訴訟する必要があるのですか?
貸金業者ごとに訴訟の必要性が異なります。貸金業者にもよりますが、訴訟をしないでも過払い金の返還に応じる業者もいます。ただし、その場合には過払い金総額からかなり減額した金額で和解することが多いです。もし、大きく減額しても、早期解決を望むのであれば、そのような形での過払金回収も可能です。私の経験でも、依頼者から、どうしても子供の入学金を作る必要があるのですぐに和解して欲しいとのご要望があり、元金程度での訴外和解をしたこともあります。
しかし、減額を一切したくない場合、過払利息5%も取り返したい場合、業者が訴訟外交渉では過払金の返還に応じない場合、取引履歴を開示してこない場合などは訴訟を提起するしかありません。
訴訟になった場合、本人が裁判所に行く必要はあるのですか?
通常は、必要ありません。特に、裁判所に対し、ご本人の心情等を伝える必要がある場合には弁護士がご本人から事情をお聞きし、書面を作成し提出することになります。
特定調停の手続きで過払い金を回収できますか?
できません。特定調停でも通常は、利息制限法に基づいて引き直し計算をするので、借金総額を減額できます。しかし、特定調停の過程で過払い金があることが判明しても、相手方が任意に過払金の返還に応じない場合には、その過払い金を特定調停で取り戻すことはできません。過払い金を取り戻したい場合は、調停の申立てを取り下げて、訴訟を起こす必要があります。
過去に別の弁護士に依頼し、債権債務無しの「ゼロ和解」をしているのですが、引き直し計算をしての和解ではありませんでした。おそらく過払い金が発生していると思うのですが、いまから返還請求できますか?
簡単ではありませんが、可能です。最近では、あまり耳にしなくなりましたが、かつては貸金業者と結託した「提携弁護士(司法書士)」が引き直し計算をしないで業者とゼロ和解をするようなことがあったようです。このような場合、利息制限法を無視した和解を委任するつもりはなかったという理由で、和解の無効を主張できます。当事務所でも、携弁護士がなした和解を無効として、過払い金を回収した実績があります。
過去に、自分でサラ金業者と、債権債務無しの「ゼロ和解」をしているのですが、引き直し計算をしての和解ではなかったと思います。いまから、過払い金の返還請求をできますか?
可能です。債務者が、グレーゾーン金利の理解なしに、サラ金業者に言われるままにゼロ和解をしてしまうことがときどきあります。この場合、過払い金が発生していることを知っていれば、過払い金の回収をしないでゼロ和解をするわけはありませんから、和解の錯誤無効を主張できます。
自分はすでに破産手続きが終わっていますが、自分の依頼した申立代理人弁護士は過払金を回収しなかったようです。今から過払い金回収ができるのでしょうか?
破産・免責(同時廃止のケース)が終了後でも、破産前に生じていた過払金の回収は可能です。但し、少額管財手続で管財人が、サラ金業者と和解契約を締結しているような場合は難しいでしょう。
過払い金を返還請求するとブラックリストに載るのですか?
既に完済ずみの場合、ブラックリストには載りません。そもそも債務がゼロであり債務者ではないからです。他方で、約定利率による債務は存在するが、実は過払いという場合は、弁護士の受任通知発送により、ブラックリストに載るということはあります。しかし、支払遅延があるような多重債務状態にある場合、ほとんどブラックリストに載っているのと同様の状態であり、遅かれ早かれ借入れはできなくなります。したがって、これは、さほど大きなデメリットとはいえないでしょう。むしろ、過払い金が回収できるメリットの方が、格段に大きいといえるでしょう。
亡くなった親の借金について、過払い金が発生していると思われますが、この回収はできますか?
可能です。ただし、単独相続でない場合や、他の相続人が相続放棄をしているという事情がない場合には、相続人全員から委任を受けるか、相続人全員による遺産分割協議書などが必要となります。ちなみに、当事務所の例では、親が残した少額の借金があったので、相続人が残債務を支払ったあとに、過払金回収を依頼されたケースがありました。このケースでは、500万円を超える過払い金を回収することができました。
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