自己破産
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【自己破産とは?】
「自己破産」とは、裁判所へ借金の返済が不可能であることを申し立て、家や自動車など、あなたが所有する財産(東京地裁では20万円以上の売却価値があるもの)を換金して、配当という方式で借金の返済にあてる債務整理の手続きです。
2つの手続き
自己破産の手続きには「同時廃止」と「少額管財」の2種類の手続きがあります。債権者へ配当する20万円以上の財産がない場合、破産手続は「同時廃止」となり、破産決定と同時に破産手続きは終了します(「廃止」とは終了という意味)。
他方で、処分価格が20万円以上の財産があるケース(東京地裁の基準)や、ギャンブルによる借金など免責上で問題があるケースでは、裁判所から「少額管財」が指示されます。そして、換金できる財産がある場合には、破産管財人が財産を売却し債権者への金銭配当を行います。
失う財産は意外に少ない
自己破産をすると財産をすべて失ってしまうと思われる方が多いですが、自己破産をした場合に手放さなければならない財産は、不動産や自動車など売却価格20万円以上の財産のみです(東京地裁の場合)。日常生活に必要なテレビ・冷蔵庫・レンジといった家財道具などは、本人が引き続き自由に使うことが可能です。また、たとえ自動車のような大きな財産でも使用年数がかなり古く処分価格が低い場合では、自動車を乗り続けることができます。また、破産手続きが開始した後の給与などは、申立人が自由に使うことができます。
過払い金返還を利用した自己破産
自己破産をする場合でも、破産申立の前に過払金が回収できる場合には、過払金を、裁判所実費、管財人への予納金(20万円)、弁護士費用に充当した上で自己破産を申立てることで、実質的に出費の少ない自己破産を行うことができます。
東京地方裁判所・同時廃止(配当財産の無い場合)の流れ
弁護士が必要書類を持って東京地裁に申立てをします。
1、破産手続開始・免責許可の申立
(3日以内)
2、即日面接・破産審問
弁護士と担当裁判官が面談し、裁判官が申立資料をもとに、財産関係、破産の原因、免責不許可事由の存在について検討します。なお、面接の当日にご本人が出頭する必要はありません。
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3、破産手続開始・同時廃止決定
即日面接の当日に破産手続が開始され、同時に、配当すべき財産なしとして破産手続自体は終結します(同時廃止決定)。
(約2か月)
4、免責審尋
「破産宣告」だけでは支払えなかった債務は帳消しになりません。免責決定が確定して初めて債務の免除となります。免責審尋期日では、申立人に免責できない悪質な事情があるかを裁判官が審査します(実際には数分間の形式的な審査)。弁護士が同行してご本人も裁判所に出頭する必要があります。
(約2週間)
5、免責許可決定
裁判所が借金を帳消しにする「免責」という決定を出します。
(約1か月)
6、免責確定
免責の決定が確実なものになります。
【自己破産のメリットとは?】
1.借金の免除(免責)
破産手続きにつづいて、破産者が経済的に再出発できるように、それまでの借金を免除する手続きが「免責」です。通常、破産手続きに続いて、自動的に免責の手続きが始まります。免責がなされると、債務者は、法律上決められた非免責債権(税金・養育費・不法行為債務など)を除いて、支払義務がなくなります。つまり、借金が帳消しになるということです。
非免責債権を除いて借金が全額帳消しにできるため、その経済的メリットは絶大です。任意整理や個人再生のように債務額の分割返済を続ける必要がないので、より早く確実に経済的再建を図ることができます。
破産というと「全てを失う。人生の終わり。」というようなマイナスイメージがあります。しかし、実際は全く違います。破産・免責手続きは「借金を帳消しにして、それまでの人生をリセット、速やかに再出発してください」という、多重債務者を救済するための国の救済制度です。破産は、決して恥ずかしいことでも、後ろ暗いものでもなく、再出発の手段にすぎません。
2.差押えの回避
自己破産の申立てにより、すでにされていた給与差押えなどの強制執行は失効します。また、それ以後は給与等に対する差押等はされなくなります。そのため、商工ローンなどからの借金の際に、公正証書を作成してしまった方には、差押えを防止するというメリットが大きいといえます。
【自己破産のデメリットとは?】
1.資格制限
一定の職業に従事している場合、自己破産申立から免責決定を受けるまでの間(約3ヶ月程度)は、その職業を休職する必要性があるケースがあります。例えば、会社の取締役、保険会社外交員、宅建主任者、警備員などが、資格制限を受ける職種です。しかし、免責後は自動的に復活し資格制限もなくなります。
2.再度の破産免責が困難
一度、破産・免責を受けた方は、原則として7年間は再び自己破産できなくなります。また、全ての債務整理手続きに共通ですが、約6年間はサラ金や銀行から借金ができなくなります。ただ、借金生活ときっぱり縁をきるためには、破産後は、無借金生活を送ることが大切であると思います。そう考えると、このデメリットはさほど大きくないでしょう。
【自己破産に関する誤解とは?】
ご相談者の中には、自己破産に対する間違った噂や思い込みがあることが多いです。そこで、以下に、自己破産に対する代表的な誤解を列挙しておきます。もうおわかりのように、自己破産をしても、自己破産前に比べて実際には困ることはほとんどありません。
ですから、借金の返済ができなくなった場合には、ヤミ金などに手を出す前に、プラスの視点から自己破産を検討してください。その他のよくある質問は、自己破産のよくある質問をご覧ください。
- 自己破産の申立てをしても、破産手続の開始後に得た給料はすべて自由に使えます。
- 自己破産したことは戸籍謄本や住民票には載りません。
- 勤務先からの借金がない限り、裁判所から勤務先に通知はありません。
- 仮に、勤務先に自己破産を知られても、これを理由に勤務先は本人を解雇できません。
- 破産宣告は官報に公告されますが一般の人が官報をみることはまずありません。
- 債権者以外の他人に自己破産の事実を知られることは通常はありません。
- 本人が自己破産をしても妻(夫)・子供・親兄弟が本人に代わって借金を支払う義務はありません。
- 子供の就職や結婚の障害にはなりません。
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